弦を変える
弦はドミナントを張っていると、以前にこのブログに書きましたが、このたび変えました!
ガットのパッシオーネ。
下の2本はパッシオーネを使っていた時期もありましたが、今回は4本とも揃えました。
突然変えたわけは、楽器の調整をお願いしたマエストロMさんの提案で、私の楽器にはドミナントは合わないよと言われたからでした。
確かに、高い倍音がチャリチャリ目立って、パワーのない状態でしたから。ただ、そのチャリチャリいうのを音程を取る時の頼りにしていたのと、テンションが低くて手に優しかったんです。
しかし、なんのために東京まで出かけてマエストロに調整をお願いするのかと言ったら、こんな私の楽器でもベストの状態にして欲しいからで、その彼が言うのだから四の五の言わず素直に従うべきですよね。
さて、全く性質の違う弦になったことで私の耳がパニックになりました。
今までよほど高い方の倍音ばかり聴いていたのでしょう。4本のバランスがおかしくなったような気がしました。下の2本はパワーアップしましたが、その反面、上の2本が凹んでしまったような。
これには焦ってしまって、再調整を頼みたくてももう東京から帰って来てしまったし、でも来年のマエストロの帰国まで待てない!
そんな状態をレッスンに来られた木越先生に相談しました。貸してごらんとおっしゃって、かなり長い時間弾き込んでくださったあと、確かにバランスは私が言うような面もあるけれど問題ないよ、と。
それよりドミナントにかなり偏った耳を下の方の響きに向けるように言われました。
なるほど、そうするとにわかに凹みが気にならなくなりました。(単純!)それに柔らかい良い音がしているじゃない。
さらにおっしゃったことは「大きな音でなくても良い響きは遠くに伝わると信じて出さなきゃ」と。
本当にそうですね。
勉強になりました。
残ったのは、倍になったコスト問題でしたとさ。