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モーツァルト・エチュード


先々月の事ですが、木越先生が新日フィルでエディタ・グルべローヴァの伴奏で弾くのだとおっしゃって一生懸命練習しておられました。

これ、難しいんだよ!やってごらん!

ということで、私もやってみることにしました。

難しいです!!

何が難しいって、まず音程は完璧でないといけない以上に、音列の響きの方向が正しくないといけない。

(楽譜は木越先生が弾いておられた楽譜の抜粋版です。オペラ「後宮からの誘拐」の第2幕のコンスタンツェのアリア「どんな拷問が待っていようと」)

この最初に出てくる、ソ〜からラシドレミファソラシドまでは同じ響きの中で、次の音列は下降のシラソファ、次は上昇ミファファ♯ソ、次は下降のソファミレド。

この音列ごとに響きの方向性があるので、例えば上昇の音列の中のファと下降の中のファは同じ音にはなりません。上手く出来ると美しい毛並みの毛皮のような光沢のある音階になります。

ここまでを一旦知ってしまうと、耳の感度が飛躍的に上がります。手は別なので自分が完璧に弾けるにはまだ時間がかかりますが。

この響きの音列で弾いてる代表格はやはりロストロポーヴィチでした。ロストロに近づく事が出来るエチュードなんて今までなかったはず。この「後宮からの誘拐」から、さらにモーツァルトの別の曲でも研究を続けて行く予定です。木越先生のレッスンの神髄と言えると思います。

何か本にでもまとめられればいいですが、これは必ず先生が必要なので、ご興味があれば『木越洋のSUPER CELLO LESSON』を受けられるのがよろしいかと。

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